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地理の教科書

  • 執筆者の写真: 渡辺仁史
    渡辺仁史
  • 2018年10月13日
  • 読了時間: 2分

浜松の実家で見つかった、125年前に発行された小学校の地理の教科書。これはお宝かと思ってヤフオクを見たら2,000円で出されていました。どこにでもあるんですね。


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表紙

明治26年7月に、当時文部省の検定済教科書を多く発行していた集英堂本店から出されたもので、日本の地理に続く世界地理の教科書のようです。


「本書ハ小学校教則大綱ノ趣旨ニ基キ、高等小学ノ地理科用ニ供センガ為メ、編纂シタルモノニシテ、其目的トスル所ハ、児童ヲシテ広ク天下ノ形勢ニ通ジ、又世界列国ノ我国ニ対スル関係如何ヲ知ラシメ、猶ホ進ミテハ地球ノ宇宙ニ於ケル位置・運動等ヲ領會セシメ、以テ地理学上ノ観念ヲ確実ナラシメントスルニアリ、」


と序文にあるように、尋常小学校の高学年用だと思われますが、この年齢でこれらの漢字が読めたということですね。しかも地球を知るのに「宇宙」との関係を把握させるという斬新な狙いがあったようです。


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中表紙

この教科書の中には、カラー印刷の世界地図とヨーロッパの拡大図がカラー印刷で織り込まれていて、じっくり見ていると時間を忘れてしまいます。


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世界地図

本文の表記は、漢字仮名交じりですが、送り仮名は「カタカナ」で、外国語の発音は「ひらがな」で記されていて、「あるぷす」「すかんぢなびや」を理解するのに少し時間がかかりました。


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第3ヨーロッパ州

本文中の写真はモノクロの版画だと思われますが、ケンブリッジ大学の当時の様子が伺えます。さらに文体は、旅行記のようにこの文章を書いた人が実際に訪ね歩いたのでしょうか、「驚クベシ」など筆者の目を通した表現になっているのが興味深いです。


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イギリスの解説

各章の最後には、練習問題と称して「◯◯ハ如何ナル土地ゾ」など、たくさんの設問が用意されていて自習できるようになっています。明治時代の小学生の気分が味わえた教科書の発見でした。


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